クンの肩当ては、世界中で知られ愛用されています。コンサートステージや音楽ビデオでもお馴染みでしょう。皆さんもご存じのここにご紹介するアーティストたちも、クンの肩当てを愛用しています。

クン愛用の音楽家たち

Scott Tixier
同世代の音楽家の中でも抜きん出た才能の持ち主の一人であるスコット・ティクシエは、ダウンビート誌が「ジャズヴァイオリンの未来」、米公共ラジオ局が「注目の即興演奏家かつ器用なジャズ作曲家」と評すように、広範に及ぶ積極的な活動、個性と意欲によってヴァイオリニスト兼作曲家として名を馳せた。
フランス、モントルイユ生まれのティクシエはパリ国立音楽院でクラシックヴァイオリンを学ぶ傍ら、独学のジャズ演奏家として即興演奏を習得した。10年以上前にニューヨークへ移住してからはスティービー・ワンダー、ケニー・バロン、ジョン・レジェンド、エド・シーラン、チャーネット・モフェット、アリアナ・グランデ、ウェイン・ブレンディ、ジェラルド・クリーヴァー、ティグラン・ハマシアンといった多彩なアーティストとの共演を果たした。
ティクシエの活動はジャズ界にとどまらず、「ザ・トゥナイト・ショー・ウィズ・ジミー・ファロン」、「ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア」、「レイト・ナイト・ウィズ・セス・マイヤーズ」、「アメリカズ・ゴット・タレント」をはじめとする数々の米TV番組のハウスバンドにも参加している。
スコット・ティクシエはKUN Bravoを愛用。

ベンジャミン・ベイルマン
ベンジャミン・ベイルマンは情熱的な演奏と深く豊かな音色で定評があります。ワシントン・ポスト紙は「非常に印象的」ニューヨーク・タイムズ紙は「暴力を垣間見れるほどの筋力」と評しています。タイムズ紙も「卓越したテクニック、いぶし銀のような音色、そしてその静かな自信を見れば、あっという間にここまでの名声を得たのが頷ける」と賞賛しています。
ベンジャミンは最近のシーズンにおいて、北米の主導的なオーケストラ、フィラデルフィア管弦楽団、シカゴ交響楽団を始めサンフランシスコ、ヒューストン、デトロイト、インディアナポリス、サンディエゴ、アトランタ、グランド・ラピッズなどの交響楽団と共演しています。リサイタルは、サンフランシスコ、バンクーバー、そしてカーネギーホールで行なっています。ヨーロッパでは、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、フランクフルト放送交響楽団、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、バーミンガム市交響楽団、トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団と共演しています。また、オーストラリアの十都市ツアーも行いました。リサイタルでは更に、ヴェルビエ・フェスティバル、ハイデルベルク・スプリング・フェスティバル、ルーブル、チューリッヒのトーンハレ、ウィグモア・ホール、メクレンブルク=フォアポンメルン音楽祭などでも行っています。
ベンジャミンの受賞歴は、ボルレッティ=ブイトーニ財団賞、エイヴリー・フィッシャー・キャリア・グラント賞、ロンドン・ミュージック・マスター賞等を含みます。
ベンジャミンは 日本音楽財団より貸与を受けている「エングルマン」ストラディバリウス(1709)に、Kun(クン)のBravo(ブラボー)肩当てをつけて使用しています。
写真:ジョルジア・ベルタッツィ

James Ehnes
演奏技術の巧みさと探求心に裏打ちされた楽才で知られたバイオリニスト、ジェームズ・エーネスは、35か国以上で演奏してきました。世界屈指のコンサートホールに、名高いオーケストラや指揮者と共に定期的に登場しています。エーネス・カルテットの第一バイオリン奏者でもあり、シアトル室内楽ソサイエティの芸術ディレクターでもあります。
ジェームズがディスコグラフィーを手がけた40以上もの録音作品は、グラミー賞、グラモフォン賞、11個のジュノー賞など、国際的な賞や賞品の数々で彩られています。
ジェームズは、多くの賞や賞品を手にし、その中には、初のイヴァン・ガラミアン記念賞、カナダ芸術協会のヴァージニア・パーカー賞、2005年エイヴェリー・フィッシャー・キャリア養成助成金などがあります。ジェームズは、カナダ勲章の受章者でもあり、王立音楽アカデミーの名誉会員でもあります。2017年には、ロイヤル・フィルハーモニック協会により、2017年の最も名だたる器楽家とされました。
ジェームズは、1715年製の「マーシック」ストラディヴァリウスを弾いています。クンのブラヴォーを愛用しています。
写真: Benjamin Ealovega

Omar Puente
多彩な音楽スタイルで自由自在に演奏を披露することで世界的知名度を誇る、一流のヴァイオリン奏者オマー・プエンテはまさに真の名人と呼ばれる存在である。オマーは出身国のキューバで熟練した演奏家としての地位を確立した後、1997年にイギリスへと向かいその後はヨーロッパ、中東、極東、北米やアフリカに活動の幅を広げている。伝統的なキューバ音楽、クラシックやジャズと密接なつながりを保ち続けた彼の最新アルバム「ベスト・フット・フォワード」(2016年)では豊かなエネルギー、多彩さ、創造的なアレンジと独自性が表現されている。彼は自身の音楽キャリアを通じて、ティト・プエンテ、ジョン・ウィリアムズ、ナイジェル・ケネディ、ウィントン・マルサリスをはじめとする全く異なるジャンルのアーティストとの共演を果たしている。
オマーが獲得した主な賞として、 2018年ルーカス賞(クラシック、ジャズ、フォークアクト部門)、ソングラインズ誌「アルバム・オブ・ザイヤー」トップ10入りおよび2017年第21回国際キューバディスコフェア最優秀ジャズソリストへのノミネートが挙げられる。
オマーが演奏に用いるヴァイオリンには1862年製 Buthod & Grandiniやヴァイオリン製作家アンドリュー・スクリムショーが手がけた6弦ヴァイオリンなどがある。彼はKUN OriginalとKUN Collapsibleを愛用している。

Kelly Hall-Tompkins
ナウムブルク国際ヴァイオリンコンクールで賞に輝いたケリー・ホール=トンプキンスは、ニューヨークタイムズ紙より「音楽に息吹を吹き込む多彩なヴァイオリニスト」、BBCミュージックマガジン誌より「音色を自由に操る」と賞賛を浴びた。また、ニューヨークタイムズ紙は紙面上で「ニューヨーカー・オブ・ザ・イヤー」として彼女の特集を組んだ。
ダラス、ジャクソンビルおよびオークランド交響楽団でのソリストとして舞台に立ったほか、パリ、ニューヨーク、トロント、ワシントンおよびシカゴでリサイタルを開催。彼女はまた、タングルウッド、ランヴィア、リンカーンセンターにてグラミー賞およびトニー賞ノミネート作品「屋根の上のヴァイオリン弾き」の「フィドル奏者」/ヴァイオリンのソリストを演じた。
ミュージック・キッチン – フード・フォー・ザ・ソウルの創設者であるケリー・ホール=トンプキンスは、クラシック音楽界における社会正義の先駆者として、一流のアーティストとともにホームレス保護施設でコンサートを100回以上開催した。

シリーナ・ウォン
シリーナ・ウォンは、現在最も高名なバイオリニストの一人です。聴衆との深い一体感をもたらす、輝くような技巧と力強い芸術性をステージで生み出します。
シリーナは数々の入賞・受賞をしています。2017年には、第一回エルマー・オリヴェイラ国際ヴァイオリンコンクールで優勝し、ニューヨーク・コンサート・アーティストの受賞者でもありました。更に、第六回若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール(2009年)第一位金メダル、クーパー国際コンクールの第一位と聴衆賞、2013年には、ベルヴィエ・フェスティバルでバイオリンのハンローセー賞を受賞しています。
シリーナは、2004年9才の時に国立台湾交響楽団とオーケストラ共演デビューして以来、三つの大陸にまたがる17カ国で演奏しています。クリーブランド、バルティモア、上海、シンガポールの交響楽団の他、ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団、ドイツのワイマール・シュターツカペレ室内管弦楽団とも共演しています。また、ラヴィニア、ニューポート、マールボロ、アスペン等、数多くの音楽フェスティバルにもゲスト出演しています。
音楽を通じて平和と調和の実現をもたらしたいとの深い意思により、シリーナはオバマ元米大統領やエリ・ヴィーゼルをはじめ、世界の主導者・学者・博愛家達の前で演奏しました。七才の時にTED TALK(テッド・トーク)に出演し、二百五十万人以上が視聴しました。2006年には、ペトラ(ヨルダン)でアブドゥラ二世ヨルダン国王と三十人のノーベル平和賞受賞者の前で演奏しました。そして2007年には、ハベル元チェコ共和国大統領の招聘を受け、プラハでの国際会議「フォーラム2000」の開会式で演奏しました。
シリーナはKun(クン)のBravo(ブラヴォー)肩当てにVoce(ヴォーチェ)の足をつけて使っています。
写真:トッド・ローゼンバーグ

Mark Evitts
ナッシュビルを拠点として活躍する音楽家マーク・エヴィッツは、作曲家として、弦楽器のための編曲者として、多種類の器楽家として、引っ張りだこです。デイヴィッド・グエッタ、チート・コウズ、ブルース・トラベラー、ジュウェル、ジョウイ+ロリー、キャサリン・マックフィーといったアーティストたちの曲を手がけています。また、ヴァイオリン、ヴィオラ、マンドリン、ギター、ピアノ奏者として、ロドニー・アトキンズ、ジミー・ウェイン、ジェイダ・ドレイヤ―、ディロン・ホッジズ(ファイヤーキッド)ボウ・バイス、その他多数のアーティストたちとも共演しています。
エヴィッツは、ジョウイ+ロリーのアルバム「讃美歌」用に、弦楽器のためにアレンジした曲を生み出し、弦楽器演奏の録音を手がけました。このアルバムは、グラミー賞を受賞し、米国レコード工業会のゴールドランクの売り上げを記録しました。エヴィッツが弦楽器用に編曲した作品や録音作品は、NBC放送の「スマッシュ」の中で歌われる「夢の中の声」の目玉であり、エミー賞候補ともなりました。また、トレインが2013年に、大晦日タイムズ・スクエア公演でジョン・レノンの「イマジン」を演奏したときも、エヴィッツの編曲が注目されました。
http://www.markevitts.com

Lizzie Ball
リジー・ボールは、幅広い音楽ジャンルで活動すると共に、クラシック音楽で培ってきた感性とそこへのルーツにも注力し続けています。リジーは、「クラッシック音楽キック」というプロジェクトを通して、クラシック音楽を織り込んだ独自のフュージョンを世界に冠たる音楽家たちと共に生み出してきました。ロニー・スコッツ・ジャズ・クラブから、ベスティバルとヘンレイのイギリスツアーまで、様々なアーティストたちとコラボしてきました。「クラッシック音楽キック」プロジェクトも続いており、2017年秋にはダービシャーでの3年連続の開催となります。
リジーは、ナイジェル・ケネディーといったアーティストたちとコラボしてきました。ナイジェルの率いる「命のオーケストラ」ではリーダーを任され、イギリスの名だたるステージの数々で、ドュオ・コンチェルトのパフォーマンスを披露してきました。また、クラシックギターの名手として名高いメキシコ人、モーガン・スジマンスキー率いるグループ、マチャカとも共演しました。リジーとモーガンがフリーダ・カーロの生涯を音楽で描くステージは、2017年9月のチャッツワース芸術大迫力祭で初演されます。
クラシック音楽/ジャズの世界でリジーが共演したのは、ニューヨーク・ポリフォニー、マルティナス・レヴィッキス、ジェイムズ・ピアソン・トリオです。
リジーは、2013年から2014年にかけてロックギタリストのジェフ・ベックとコラボして、絶賛を浴びました。このコラボでリジーは、マディソン・スクエア・ガーデンでソロのパフォーマンスを披露しました。また、ブライアン・ウィルソンと全米30の都市で一日2回の公演ツアーを行い、呼び物ヴォーカリストとして活躍しました。2017年には3回のアメリカツアーを行い、ポップの伝説ブライアン・フェリーのステージのオープニングを飾りました。
リジーは、1967年製のジョゼフ・キャンタシャーのバイオリンを愛用しています。メキシコの恵まれない子供たちのために芸術ワークショップを行う慈善団体プリズマ・メキシコの親善大使も務めています。
写真撮影:サイモン・ブル

The Miró Quartet
ミロ・クァルテットは、アメリカで最も名声高き弦楽四重奏団の一つです。ニューヨークの人々が「猛烈にやる気がある」と評し、クリーヴランド・プレイン・ディーラー紙が「卓越した音色へのフォーカスと解釈の熱烈さ」に注目したグループです。ここ20年、ミロ・クァルテットは、世界各地の一流のコンサートステージで演奏してきており、音楽に情熱を注ぐ評論家や聴衆から、称賛の声が鳴りやみません。テキサス州オースティンを拠点として、そこで話題になる音楽シーンで活躍しながら、あらゆる背景や経歴を持つ聴衆とコミュニケーションをとる方法を見い出しています。同時に、室内音楽の長きに渡る伝統に磨きをかけています。
1995年結成のミロ・クァルテットは、主要コンテストの数々で1位に輝いています。バンフ国際弦楽四重奏コンテストや、ノーンバーグ室内音楽コンテストなどがその例です。音楽教育に力を注ぐミロ・クァルテットのメンバーは、世界中で上級特別クラスを開催して、音楽家を目指す学生たちを指導してきました。2003年からは、テキサス大学オースティン校のサラ・アンド・アーネスト・バトラー音楽学院で教鞭をとっています。2005年には、誰もが夢見るエイヴェリー・フィッシャー・キャリア養成助成金の、アンサンブルとして最初の受賞団体となりました。直近シーズンのハイライトには、カーネギーホールでのチケット完売の2度目の演奏会、リンカーンセンターの室内音楽協会との共演、東京のサントリーホールでのベートーベン・サイクルの演奏があります。
写真: Suntory Hall

Caroline Goulding
バイオリンの名手キャロライン・グールディングは、世界の名だたるオーケストラとリサイタルやレコーディングを10年近く行ってきています。「早熟な才能」(グラモフォン誌)と評されたクリーブランドオーケストラの13歳ソリストだったキャロラインは、「重鎮としてのキャリアを歩む熟練したバイオリニスト」(ワシントン・ポスト紙)へと開花しています。
2006年のデビュー以来キャロラインは、ソリストとして北アメリカ各地のオーケストラと共演してきました。トロント、デトロイト、ヒューストンの各オーケストラや、ナショナル・シンフォニー・オーケストラ、セント・ルーク・オーケストラなどとの共演です。
キャロラインは、ヨーロッパとアジアでも広く演奏してきました。フランクフルト・ラジオ・シンフォニー・オーケストラ、オランダ・フィルハーモニー管弦楽団、ドイツ・ラジオ・フィルハーモニー管弦楽団、香港フィルハーモニー管弦楽団などと共演しています。カーネギー・ホールやリンカーン・センターをはじめとして、北京の紫禁城コンサート・ホール、チューリッヒのトーンハレ・ホール、イザベラ・スチュアート・ガードナー博物館など世界屈指のステージにおいて、リサイタルもしてきました。
キャロラインは、2011年にエイヴェリー・フィッシャー・キャリア助成金を受賞しています。2009年には、若きコンサート・アーティスト国際オーディションでも受賞をし、ヘレン・アームストロング・バイオリン奨学金を授与されています。キャロラインは、音楽界や主流メディアから大きな注目を集め、NBCのTodayや、ローランド・ビリャソンがホスト役を務めるMARTHA and Germany’s Stars von Morgenなどのショーにも出演しています。NPRのNPR’s Performance Today、From the Top、SiriusXM Satellite Radio でもキャロラインの演奏が流されました。
2016年にキャロラインは、ピアニストのダナエ・デルケンとのリサイタルアルバムを制作しました。これは、グラミー賞にノミネートされた2009年のテラークからのデビューアルバム以来の、新レコーディングでした。この新アルバムは、名声高いPreis der deutschen Schallplattenkritikにノミネートされました。
キャロラインは、ブルックリンを拠点とするバイオリン製作者サム・ジグムントウィッズのバイオリンc.2016を弾いています。キャロラインは、クンのブラヴォ―を愛用しています。
http://www.carolinegoulding.com
Photo: Giorgia Bertazzi

Black Violin
ブラック・ヴァイオリンは、クラシック音楽、ヒップホップ、ロック、R&B、ブルーグラスの融合体を生み出した画期的存在です。10年前にブラック・ヴァイオリンを結成してから、ウィル・バプティステとケヴィン・“ケヴ・マーカス”・シルヴェスターは、音楽ジャンルを混交させ、聴き手の持っていた意識的ないしは無意識のバリアを取り除きました。我々の文化に必然的に織り込まれた定型志向や固定概念に立ち向かうことを是として、有意義で人を惹きつける音楽を生み出しています。
このデュオは、アメリカの49州をはじめとして、36か国に渡り年間およそ200回の公演を行ってきました。遠くドバイや、チェコ共和国、南アフリカ共和国でも演奏しています。スーパーボウル(アメリカプロフットボールの王座決定戦)を飾る全米フットボール連盟主催の公式祝賀会にも3回登場し、2016年全米オープンテニスにも、ジョーディン・スパークと共に登場しました。
ブラック・ヴァイオリンは、様々なタイプの聴衆を対象に演奏をしてきています。イラク駐屯の軍人たちから、ワシントンDCで行われた大統領の就任祝賀舞踏会と就任記念子供向け行事への参加者に至るまで、多くの聴衆を魅了してきています。就任祝賀舞踏会では、バラク・オバマ大統領が二人と温かい握手を交わしています。ブラック・ヴァイオリンの二人は、単独でも、デュオとしても、多くのアーティストとコラボしてきました。P.ディディー、ケイン・ウェスト、50セント、トム・ぺティー、アリーサ・フランクリン、イーグルズなどがあります。また、ウィルとケヴは、「ピッチ」というフォックステレビのオリジナル番組シリーズの音楽も作曲しています。この番組シリーズは、2016年秋に始まりました。
ケヴ・シルベスターは、NPRのインタビューで次のように語っています。「僕の音楽は、バッハから始まったのです。バッハは、機会を均等にくれますからね。僕にとっては、バッハを弾くのが一番難しいですね。バッハの曲は、演奏者のすべてをさらしますから。弱点がさらし出されるので、演奏者は必死になって弾かされます。バッハのことは、神に一番近い作曲家ではないかと、常に思っています。」

ダロル・アンガー
バイオリン弾きで作曲家、プロジューサー、教育者でもあるダロル・アンガーは、 自らが作り出したジャンルも含め、数多くの音楽ジャンルを自在にこなす音楽家です。
並外れて多才で深みを持った現代フィドル弾きとして、ダロルは現代的な弦楽バンドの発展に寄与し、Republic of Strings、 タートル・アイランド・ストリング・カルテット、デビッド・グリスマン・クインテット、モントレックス、マーク・マーシャルとの共演その他、数多くの新しいタイプのアンサンブルを生み出してきました。
ビリー・テイラー、ベラ・フレック、ビル・エバンズ、エドガー・メイヤー、ビル・フリセル、トニー・ライス、ティム・オブライエン、アノニマス4、マリン・オルソープ、また、キャブリオ・オーケストラ、デトロイト交響楽団、マーク・オコナー、そしてステファン・グラペリ等と共に世界中で演奏、あるいは教育活動を共に行ってきました。今日では、毎週NPR(ナショナル・パブリック・ラジオ)の番組Car Talkテーマ曲で、アール・スクラッグズ、デビッド・グリスマン、トニー・ライスと共に ダロルを聞くことができます。又、圧倒的人気のコンピューター・ゲーム「シムシティ」でバイオリンを弾いています。
世界中で演奏活動をする以外に、1977年以来、数多くの重要なレコーディングと製作を行ってきました。また、MacDowellとUcrossのフェローでもあり、作曲家として多数のレジデンシーや報酬金を受け取ってきています。多数の映画/動画のサウンドトラックにソリストとして出演しています。ダロルは名声高いバークリー音楽大学の准教授であり、最近では、ネット上のフィドル・スクールであるArtistWorks.comという野心的な試みを始めました。ダロルは5弦バイオリンの技術に興味を持っており、すでに2丁作っています。
ダロルはKun(クン)のVoceダロル・アンガー(ヴォーチェ)肩当てを使っています。
写真:ダロル・アンガー

ルーベン・レンへル
ベネズエラのバイオリニスト、ルーベン・レンへルは2018年スフィンクス・コンクールのシニア部門(18−30才)で優勝しました。また、2014年のCIMコンチェルト・コンクールでも優勝、2013年のCIMではアンナ・トリンガス賞受賞、2011年にはベネズエラのフアン・バウティスタ・プラーサ全国バイオリン・コンクールで優勝しています。ソリストとしては、ベネズエラ交響楽団、ファイアランズ交響楽団、CIMオーケストラ、ヴィルティオージ・デ・カラカス、カラカス・フィルハーモニー管弦楽団、そしてアルコス・フベニレス・デ・カラカスと共演しており、シオドーレ・クチャー、カルロス・ミゲル・プリエト、カール・トピロー、アンドリュー・グラムス、ウリセス・アスカニオ等の著名な指揮者と共演してきました。
ルーベンは非常に熱心な室内楽奏者で、2015年のフィシュホフ全国室内楽コンクールでブロンズメダル受賞のアウタナ・トリオのメンバーです。室内楽の教授はシャロン・ロビンソン、メリー・ペッカム、ジョー・スミルノフ、ノーマン・フィッシャー、ジェームス・ダナム、ドナルド・ワイラースタイン、ピーター・セイラフ、イツァーク・パールマン、ジョセフ・シルヴァースタイン等に受けています。
クラシック音楽の他にベネズエラのフォークやジャズも幅広く演奏しています。現在はポール・カンター主導のもと、ライス大学のシェパード音楽学校で修士号取得の勉学をしています。
ルーベンは「ダグラス・コックス」バイオリンにKun(クン)のBravo(ブラヴォー)肩当てを使用しています。
写真:ケビン・ケネディ

Daniel Hope
ロンドンで育ったヴァイオリニスト、ダニエル・ホープは、技巧に優れた名ソロリストとして25年に渡り世界中で演奏してきました。その多才な音楽性と、人道支援のための献身的な取り組みで、ホープはその名を馳せています。ボザール・トリオの最後の6シーズンにおける最年少のメンバーも務め、2015年にはヨーロッパ音楽文化賞を授与されたホープは、世界屈指の音楽ホールや音楽祭で演奏しています。カーネギーホールからコンセルトヘボウ・アムステルダムまで、ザルツブルグからタングルウッド、そしてそのまた向こうへと、ホープの演奏活動は広がっています。
ホープは、クラシック音楽のレコーディングを最も精力的に行っているアーティストの一人です。ホープの名を冠したアルバムは、25以上あります。メンデルスゾーンのヴァイオリン・コンチェルトと八重奏を、ヨーロッパ室内管弦楽団と一緒に演奏した際のレコーディングは、その年の最高のレコーディングの一つであるとニューヨークタイムズ紙は評しました。また、アルバン・バーグのコンチェルトを弾いたホープのレコーディングは、グラモフォン・マガジンの行ったアンケートで、「入手可能な全レコーディングのうちで一番買いたいレコーディング」に選ばれました。マックス・リヒターの「ヴィヴァルディ再構成」を弾いたホープのCDは、22か国以上でナンバーワンをマークし、近年のクラシック音楽のレコーディングにおける最大成功例の一つとなっています。
ホープは、チューリッヒ室内管弦楽団の音楽ディレクターです。ホープが弾いているのは、1742年製の「元リピニスキ」として知られるグァルネリ・デル・ゲスです。ドイツのある家族が、ホープにと匿名で贈ったものです。
写真撮影:ハラルド・ホフマン